「年齢のせい」と諦めないで。更年期以降の女性に増える“腟・骨盤の変化”と対策

「最近、尿もれが気になる」
「お風呂で触ると、以前と違って違和感がある」
「腟の乾燥やヒリヒリ感、性交時の痛みがつらい」
このようなお悩みを「もう歳だから仕方ない」「我慢するしかない」と諦めていませんか?
更年期以降、女性ホルモン(エストロゲン)が急速に低下することで、女性の身体には腟や骨盤周りを中心に大きな変化が起こります。これらは適切なケアや治療で改善できる症状です。
今回は、更年期以降の女性に多く見られる「GSM(閉経関連尿路性器症候群)」と「骨盤臓器脱」について、アクティブシニアクリニックLUNA沖縄がわかりやすく解説します。
更年期の尿もれ・乾燥・痛みの原因「GSM(閉経関連尿路性器症候群)」とは?
GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause)とは、女性ホルモンの低下によって腟・外陰部・尿道・膀胱などに生じるさまざまな不快症状の総称です。
【代表的なGSMの症状チェック】
- 腟・外陰部の症状:乾燥感、かゆみ、灼熱感(ヒリヒリする)、性交痛
- 排尿の症状:頻尿、尿もれ、残尿感、排尿時の痛み、繰り返す膀胱炎
「これくらいなら我慢できる」「周りには言いにくい」と放置されがちですが、GSMは自然治癒しにくく、加齢とともに進行しやすい特徴があります。
腟からピンポン玉のようなものが…「骨盤臓器脱」の可能性
もうひとつ、更年期以降に急増するのが「骨盤臓器脱」です。
骨盤の底には、膀胱・子宮・直腸などの内臓を支える「骨盤底筋(こつばんていきん)」という筋肉や組織があります。加齢や女性ホルモンの低下、出産歴、長年の便秘や重いものを持つ習慣などにより骨盤底筋が緩むと、臓器が下がって腟の外へ出てきてしまうことがあります。
【骨盤臓器脱の主なサイン】
- 立っていると、腟に「何か挟まっているような違和感」がある
- 夕方になると股のあたりが重く感じる
- 入浴時に腟から丸いピンポン玉のようなものが触れる
- 尿が出にくかったり、残っている感じがしたりする
初期の違和感を放置すると、症状が進行して歩行やスポーツ、旅行などの日常動作に支障をきたす場合があるため、早期のケアが大切です。
「骨盤底筋トレーニング」だけで十分?症状に合わせたトータルケアが必要
尿もれや予防対策として「骨盤底筋トレーニング」は非常に有効です。
しかし、すでに腟の乾燥や痛み、慢性的な排尿トラブルがある場合、筋肉を鍛えるアプローチだけでは十分な改善が得られないことがあります。なぜなら、これらはホルモン低下による組織自体の変化(GSM)が原因だからです。
- 筋肉のゆるみに対するアプローチ:骨盤底筋トレーニングなど
- 粘膜・組織の低下に対するアプローチ:ホルモン療法や専用のローカルケアなど
女性ホルモンの変化は、腟や膀胱だけでなく、骨・筋肉・血管など全身に大きく影響します。単に「筋肉を鍛える」だけでなく、身体全体のバランスを捉えた適切なアプローチを選択することが改善への近道です。
「もっと早く相談すればよかった」とならないために
「恥ずかしくて受診をためらっていた」
「何科に行けばいいのかわからなかった」
当院を受診される患者様からも、このようなお声を多くいただきます。
女性泌尿器科は、女性特有のデリケートなお悩みに特化した専門外来です。「なんとなく気になる」という段階の違和感から、尿もれ、GSM、骨盤臓器脱まで、女性の身体を総合的にサポートいたします。
「年齢のせい」と我慢を重ねる必要はありません。今の自分の身体に何が起きているのかを知り、正しくケアをすることで、これからの人生をより快適に、自分らしく過ごすことができます。
お一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。
※本記事で紹介している診察・検査・治療法には、健康保険が適用される保険診療のほか、健康保険が適用されない自由診療(自費診療)が含まれる場合があります。費用や適応については、診察時に医師へご確認ください。